太りやすくなる病気にはどんなものがありますか?

甲状腺機能低下症やクッシング症候群などのホルモンの病気のほか、薬の影響や脳の病気で太りやすくなることがあります。

食べ過ぎや運動不足、睡眠不足やストレスなどの生活習慣に加えて、病気や薬が原因で太ることもあります。特定の病気や薬などを原因とする原因がはっきりしている肥満を「二次性肥満」といい、肥満全体の10%前後とされています(日本の厳密な統計はありません)。体重が増える原因になるホルモンの病気では、甲状腺機能低下症がよくみられ、ほかにクッシング症候群などがあります(肥満症診療ガイドライン2022)。食事や運動などの見直しを一定期間続けても体重が十分に減らない場合や、体重の増加とともに気になる症状がある場合は、医療機関への受診をご検討ください。

太りやすくなる主な病気とサイン

  • 甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンが足りなくなり、代謝が落ちる病気です。体重が増えるほか、むくみ、寒がり、疲れやすさ、便秘、もの忘れなどがみられます。軽い場合は症状がはっきりしないこともあります(日本内分泌学会)。体重の増加には、むくみによる水分の増加も関係します。
  • クッシング症候群:コルチゾールというホルモンが過剰になる病気です。顔が丸くなる、お腹が出ている割に手足が細い、お腹に赤い線ができる、あざができやすい、太ももや二の腕の筋力が落ちる、などのサインがあります(日本内分泌学会、難病情報センター)。
  • 性腺機能低下症:性ホルモンの働きが弱まると、内臓脂肪がつきやすくなります。更年期や閉経のあとにもみられます。なお、閉経に伴うホルモンの変化でも内臓脂肪は増えやすくなりますが、閉経そのものは病気ではありません。

男性ホルモンが減ると、気分の落ち込みや疲れやすさ、筋力低下を伴うことがあります。

  • 成人の成長ホルモン分泌不全症:体脂肪が増えるほか、疲れやすさや筋肉量の減少などを伴います。
  • 多嚢胞性卵巣症候群:月経の異常や不妊を伴うことがあります。
  • 視床下部の腫瘍など:食欲の調節がうまくいかなくなります。腫瘍では、頭痛や視野が欠けるといった症状が出ることがあります。
  • 特定の遺伝子や染色体の異常による肥満:まれです。代表例にプラダー・ウィリー症候群があります。

太りやすくなる主な病気とサインをまとめた表です。甲状腺機能低下症は、体重増加、むくみ、寒がり、疲れやすさ、便秘、もの忘れなど。クッシング症候群は、顔が丸くなる、おなかが出ている割に手足が細い、おなかの赤い線、あざができやすい(内出血)、太ももや二の腕の筋力低下など。性腺機能低下症は、内臓脂肪がつきやすくなり、男性ホルモンが減ると気分の落ち込みや疲れやすさ、筋力低下を伴うことがあります。成人の成長ホルモン分泌不全症は、体脂肪の増加、疲れやすさ、筋肉量の減少など。多嚢胞性卵巣症候群は、月経の異常や不妊。視床下部の腫瘍などは、食欲の調節の乱れのほか、頭痛や視野が欠けること。特定の遺伝子や染色体の異常による肥満はまれで、代表例にプラダー・ウィリー症候群があります。サインがあっても、その病気とは限りません。
これらのサインがあっても、その病気とは限りません。

薬の影響で太ることもある

統合失調症などに使う薬の一部、抗うつ薬の一部、気分の波を抑える薬の一部、ステロイド薬、インスリン、血糖を下げる飲み薬の一部などは、体重が増えやすいとされています。また、コルチゾールと同じような働きをする薬によって、クッシング症候群に似た症状が出る同じような状態になることもあります(日本内分泌学会)。薬を使っていて体重の増加が気になる場合は、処方した医師への相談をご検討ください。

肥満症に関しては、以下も参考にしてください。

肥満症について、特に知りたいことは何ですか?

利用規約とプライバシーポリシーに同意のうえ、もっとも当てはまる項目を選択してください。

肥満症について、気になる症状はありますか?

もっとも当てはまる項目を選択してください。

(参考文献)

日本肥満学会 編. 肥満症診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版, 2022.(第2章 4 二次性肥満の判定と評価 p.14-16)
日本内分泌学会. 一般の皆様へ:甲状腺機能低下症. https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=38.(参照 2026-10-14).
日本内分泌学会. 一般の皆様へ:クッシング症候群. https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=31.(参照 2026-10-14).
難病情報センター. クッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症)(指定難病75). https://www.nanbyou.or.jp/entry/78.(参照 2026-10-14).

この記事をシェアする

Googleで優先するソースとして追加

治療が必要な患者様へのお願い

肥満症

の方は説明を必ずお読みください

こちらのQRコードを

スマーフォンのカメラで読み取ってください

疾患について分かりやすくまとまっています
1

QRコードを読み取るだけ 非接触で安心

2

一問一答なので 読むのが簡単

3

どんな治療をするべきか 納得して取り組める

公開日:

最終更新日:

編集・監修基準について

本記事は情報の正確性を担保するため、以下のフローを経て作成・公開されています。

  1. Q作成

  2. 医師執筆/監修

  3. QAレビュー

  4. 公開

福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長

井林 雄太 監修

初めての方へ

ユビー病気のQ&Aとは?

現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。

病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ
無料で症状を調べる
医療AIに不調を相談

医療AIパートナー ユビー

24時間いつでも健康の悩みを気軽にチャットで相談できるあなただけの医療AIパートナー。なんとなく不調な時や人に相談しづらい悩みがあるときも、どんな相談もOKです

無料で症状を調べる
症状を調べる

症状検索エンジン「ユビー」

体調に不安がある、医療機関への受診を考えている方向けに、20〜30問程度の質問に答えることで、あなたに関連性のある病名や、適切な受診先を無料で調べられます。

医療機関を探す
医療機関を探す

お近くの病院をお探しの方へ

「受診科が分からない」「どの医療機関に行ったらいいか分からない」といった悩みは、ユビーの病院検索が便利です。近所の病院も探せるので、ぜひご利用ください。

ユビーウェルネス
ウェルネスを学ぶ

ユビーウェルネス

医師監修の信頼できる健康情報メディアで、日常のからだに寄り添う生活改善のヒントをお届けします。