子宮筋腫
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更新日:8/22/2023
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子宮筋腫について「ユビー」でわかること
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子宮筋腫のQ&A
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月経の異常やお腹の痛み、貧血、お腹のしこりなどです。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫は、腫瘍ができる部位によって粘膜下筋腫・筋層内筋腫・漿膜下筋腫の3種類に分けられ、それぞれに見られやすい症状が異なります。
粘膜下筋腫や筋層内筋腫の場合、過多月経(出血量が多い)や過長月経(月経が長引く)といった症状が起こることが多いです。
他方で、漿膜下筋腫の場合、腫瘍が大きくなるまでは症状が出ませんが、腫瘍が大きくなってくると、お腹のしこり、腰痛、便秘、頻尿などの症状をきたすようになります。 - A.
子宮にできる良性の腫瘍です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍のひとつです。
月経があるうちは腫瘍が大きくなる可能性がある一方、閉経後は徐々に縮小していきます。
癌化する(がんになる)ことは基本的にはありません。
子宮筋腫は、できる部位によって、粘膜下筋腫・筋層内筋腫・漿膜下筋腫の3種類に分けられます。
粘膜下筋腫は、腫瘍が小さくても過多月経(出血量が多い)や過長月経(月経が長引く)などの症状をきたしやすく、貧血や不妊症の原因となることもあります。
筋層内筋腫は、腫瘍が小さいうちは無症状ですが、大きくなってくると粘膜下筋腫と同様の症状を認めるようになります。
漿膜下筋腫は、大きくなるまで無症状のことも多いです。 - A.
年齢、人種、生活習慣、妊娠・出産回数、家族歴などさまざまな要素が関係しているとされています。
解説子宮筋腫の発生には、いくつかの遺伝子変異が関係していることが、最近の研究から分かってきています。そのため、年齢や家族歴、人種などが重要な要素となります。
その他、子宮筋腫の発症リスクを高める因子としては、以下のようなものが挙げられます。ただし、小さなものも含めると、30歳以上の女性の20〜30%に見られると言われており、誰がなってもおかしくない病気といえます。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本産科婦人科学会. 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020. 日本産科婦人科学会, 2020.
Dora Pavone et al. Epidemiology and Risk Factors of Uterine Fibroids. Best Pract Res Clin Obstet Gynaecol. 2018, 46, p.3-11. - A.
無症状のまま閉経を迎えることも多いですが、腫瘍が大きくなったり症状が強くなったりして治療が必要になることもあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る腫瘍が小さいままにとどまって、症状が出なかったり軽かったりするまま閉経を迎えることも多いですが、腫瘍が大きくなって症状が強まる場合もあります。
症状が特段つらくなければ、ひとまず様子を見ておいていいですが、症状が強くなったら治療を検討しましょう。 - A.
子宮筋腫は良性の腫瘍のため、癌化する(=悪性の腫瘍になる)ことはありません。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫は良性の腫瘍であり、悪性の腫瘍である「がん」になることはありません。
ただし、「子宮肉腫」という子宮筋腫と間違われやすい悪性腫瘍もあり、はっきりと見分けをつけておくことが重要です。特に、腫瘍が急速に大きくなる場合や、腫瘍内部の出血などを伴う場合には、精密検査を行うことが望ましいと考えられます。 - A.
子宮内膜を圧迫するように子宮筋腫があると、過多月経になることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る月経は子宮内膜が周期的に剥離、脱落することで起こります。子宮筋腫は月経血量が多くなる「過多月経」の原因となる代表的な疾患の一つです。
特に、大きな子宮筋腫や子宮内腔に近い部位にある子宮筋腫は、子宮内腔に変形をきたすことで内膜の剥離面積が増加することなどが原因で過多月経になりやすいとされています。 - A.
子宮筋腫の多くは無症状ですが、下腹部痛などの原因となることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫の多くは無症状であり、月経困難症(生理痛がひどい)の原因としてはあまり一般的ではありません。
ただし、子宮筋腫が増大してくると、下腹部の圧迫感や痛みを引き起こすようになることがあります。また、子宮筋腫の性状に変化(変性)が生じることで、痛みの原因となることもあります。 - A.
癌(がん)をはじめ、婦人科の他の疾患でも近い症状になることがあります。
- A.
月経異常やお腹の痛み、貧血、お腹のしこりなどの症状があるときは、婦人科を受診しましょう。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫が疑われる場合には産婦人科を受診しましょう。以下のような症状が受診の目安になります。
なお、子宮筋腫は無症状のことも多いため、婦人科検診などで偶発的に見つかることも少なくありません。
- A.
漿膜下筋腫は、腫瘍が大きくなるまで症状があまり見られないのが特徴です。大きな漿膜下筋腫は、下腹部の膨満感や頻尿などの原因となります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮の内側(子宮内腔)ではなく外側(腹腔内側)に向かって発育する子宮筋腫のことを「漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)」と呼びます。
子宮内腔に向かって発育する粘膜下筋腫が過多月経や不妊症などの原因になりやすいのに対して、漿膜下筋腫は大きくなるまで症状に乏しい傾向があります。大きくなった漿膜下筋腫は、下腹部の膨満感を引き起こすほか、膀胱を圧迫することで頻尿などの原因となります。 - A.
内診とエコー、MRIなどで特徴的な画像が見られた時に子宮筋腫と診断します。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫の疑いがある時は、婦人科診察(内診)や超音波検査(主に経腟超音波検査)を実施して診断を行います。ただし、子宮筋腫が大きい場合や発育速度が早い場合などには、子宮肉腫と呼ばれる悪性腫瘍との鑑別が必要になるため、診断の参考のためにMRI検査などを行うこともあります。
なお、MRI検査は手術前にも実施することがあります。手術前のMRI検査は、子宮筋腫の位置や大きさ、個数などを確認する目的で行われます。 - A.
内診のほか、超音波検査やMRI検査といった画像検査を行います。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る内診や超音波検査、腹部のMRI検査などを行います。
内診では、子宮や卵巣にしこりがないか、腫瘍が大きくなっていないかを、膣の中に指を入れて直接確認します。
超音波検査では、子宮や卵巣周辺に異常がないかを、超音波で画像を撮って確認します。
超音波検査の方法は、経腟超音波検査(膣内に機器を入れて画像を撮る)が主になります。
経腟超音波検査を行うのが難しい場合は、経腹超音波検査(お腹の上から画像を撮る)や経直腸超音波検査(肛門から直腸内にエコーの機械を挿入して画像を撮る)の実施を検討します。
内診と超音波検査だけでは十分な結果が得られないときは、腹部MRI検査を行うこともあります。 - A.
薬物療法や手術などの選択肢の中から、症状や状況に応じた治療を選んで行います
解説薬物療法や手術などの選択肢の中から、症状や状況に応じて最適な治療を選んで行っていきます。
薬物療法には、鉄剤や止血剤を使って出血量の軽減と貧血の改善をはかるものや、ホルモン剤を用いて月経をコントロールするものなどがあります。
ただし、それだけでは症状が改善しきらないこともあり、そういった場合には手術も検討します。
また、薬物療法や手術以外の治療法として、子宮に栄養を送り込む血管を意図的に詰まらせて塞ぐ子宮動脈塞栓術や、生理を一時的に止めることで症状をやわらげ、子宮筋腫を縮小させる偽閉経療法などもあります。
偽閉経療法は半年までしか実施できないため、閉経直前の時期や手術直近の数ヶ月間に限って行うことが多いです。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る[1] 日本産科婦人科学会. 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020. 日本産科婦人科学会, 2020.
[2] 日本女性医学学会. 女性医学ガイドブック更年期医療編2019年度版 第2版. 金原出版, 2019. - A.
内服薬やミレーナを用いた治療、手術などの選択肢を、症状や状況に応じて検討します。
解説鉄剤や止血剤などの内服で治療を行う場合、症状を見ながら、どの程度内服が必要か判断します。
出血が多くなる過多月経を伴う場合には、症状をやわらげる目的でホルモン剤の内服や、経産婦さんを中心にミレーナの挿入も選択肢となります。
(ミレーナとは、レボノルゲストレルというホルモンを子宮内に直接放出することで、月経にまつわる症状を緩和する医療器具です。)
手術を行わないこれらの治療は、原則的には閉経まで継続します。
症状が改善した段階で治療を終了したい場合は、主治医の先生に相談してください。
また、手術以外の治療法で対応が難しい場合や、貧血などの症状があまりに重い場合には、手術の実施も検討します。
手術の方法は、子宮筋腫の大きさや部位、出産を希望するかどうか(子宮を残すかどうか)などによって変わってきます。
手術を行うか、行うとしたらどの方法を選ぶかについては、主治医の先生と相談して決めていきましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る[1] 日本産科婦人科学会. 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020. 日本産科婦人科学会, 2020.
[2] 日本女性医学学会. 女性医学ガイドブック更年期医療編2019年度版 第2版. 金原出版, 2019. - A.
腫瘍の大きさや部位、子宮を残すかどうかなどによって、さまざまな方法があります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る手術を行う場合、腫瘍の大きさや腫瘍のある部位によって、開腹手術か腹腔鏡手術かを選択します。
また、出産を希望するかどうかなどに鑑み、子宮を温存すべきかどうかによって、子宮全摘術か子宮筋腫核出術かを選択します。
粘膜下筋腫(詳しくはこちら)の場合は、子宮鏡下子宮筋腫核出術を行うこともあります。
なお、子宮を温存する子宮筋腫核出術を行った場合、分娩時には帝王切開術が必要となる可能性があります。
また、再発のリスクもともなう手術であるため、注意が必要です。 - A.
女性ホルモン様作用があるサプリメントについては注意が必要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫はエストロゲンという女性ホルモンの影響を受けることで成長します。そのため、女性ホルモン様作用のある食品やサプリメントは、子宮筋腫の増大に影響する可能性があります。サプリメントを利用する場合は、主治医と相談することをお勧めします。
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必ずしも帝王切開術が必要となるわけではありませんが、子宮筋腫の位置や大きさ、分娩経過によっては帝王切開術が必要となることもあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫があるからといって必ずしも帝王切開術が必要となるわけではなく、基本的には経腟分娩を試みます。
ただし、子宮筋腫の位置や大きさによっては赤ちゃんが逆子(骨盤位)になりやすかったり、うまく下降できなかったり(通過障害)、陣痛が弱くなったりする(微弱陣痛)ことがあるため、結果として帝王切開術が必要となる可能性はあります。 - A.
妊娠中は対症療法や経過観察を行うことが多いです。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮筋腫に対する一般的な治療法としては、薬物療法(ホルモン治療)や手術、血管内治療(子宮動脈塞栓術)などが挙げられますが、このうち妊娠中に施行可能な治療法は限られています。そのため、基本的には経過観察のうえ、痛みを伴う場合には鎮痛剤を使用するなどの対症療法を行っていくことが多いです。
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子宮筋腫に伴う過多月経には効果が期待できます。不正出血などに注意が必要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るミレーナとは、レボノルゲストレルという黄体ホルモン(女性ホルモン)の一種を持続的に分泌する器具で、子宮内に直接挿入して使用するものになります。月経に関連する諸症状を和らげるために用いられることが多く、子宮筋腫に伴う過多月経にも有効だとされています。ただし、子宮筋腫自体を縮小する効果はミレーナにはあまり期待できず、むしろ筋腫が増大することもあるとされているので注意が必要です。不正出血などにも注意が必要です。
また、子宮筋腫に伴う子宮内腔の変形がある場合、通常よりもミレーナが子宮外へと脱落しやすいとされています。 - A.
国内においては安全に施行されていることが多い手術ですが、あくまで手術ですので、合併症や後遺症の可能性がないとは言い切れません。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る子宮全摘出の方法はいくつかあり、開腹手術に加えて、腹腔鏡下手術、膣から摘出する方法など、複数の選択肢があります。
いずれの方法を取るにしても、大きな合併症なく施行できることが多いですが、手術や麻酔に伴う後遺症が起こらないとは限りません。手術前に主治医とよく相談しましょう。
また、卵巣を温存した場合にも、卵巣への血流が減少することで卵巣機能が低下する可能性があります。
子宮全摘出に伴うよくある合併症や、稀におこる合併症としては下記のものが挙げられます。子宮全摘出に伴うよくある合併症
- 出血
- 創部(そうぶ:手術後の傷のこと)感染
- 創部離開 (そうぶりかい:手術後の傷が開き、直りが悪くなってしまう状態のこと)
稀におこる合併症
- 他臓器の損傷 (腸管や尿管、膀胱などの損傷)
- 血栓症 (足や肺の血管が詰まってしまう)
- A.
貧血を改善する鉄剤の他に、出血量を減らす効果が期待できる止血剤やホルモン剤などを内服することがあります。
解説過多月経や貧血を認める場合には、下記のような薬剤の内服を検討します。
鉄剤
過多月経に伴う貧血は、鉄欠乏性貧血と考えられるため、鉄剤の内服を行うことで貧血の改善が期待できます。
止血剤
月経中に止血剤を内服することで、出血量の減少が期待できます。
ホルモン剤
低用量ピルなどのホルモン剤を内服することで、月経血量の減少が期待できます。一時的に月経を止める作用のあるホルモン剤を使用することもあります。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る[1] 日本産科婦人科学会. 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020. 日本産科婦人科学会, 2020.
[2] 日本女性医学学会. 女性医学ガイドブック更年期医療編2019年度版 第2版. 金原出版, 2019. - A.
薬は閉経まで飲み続ける必要があります。
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手術の実施を検討します。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る薬で症状がよくならない場合、腫瘍を取り除く手術の実施を検討します。
手術の方法はいくつかあり(詳しくはこちらのページに掲載しております)、腫瘍の位置や、出産についてのご本人の希望などをふまえて、最適な方法を選択することになります。
子宮筋腫について、医師からのよくある質問
- ナプキンが2時間もたないほど生理出血が多い、または出血のなかにレバーのようなかたまりがありますか?
- 生理の出血量や出血期間がおかしいと感じますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 産婦人科