サルコイドーシス（結節性紅斑様皮疹を含む）
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サルコイドーシスの皮膚症状は、背中にも現れることがあります。

皮膚サルコイドーシスでは、赤褐色や紫紅色の結節・局面が体幹や四肢に現れることがあり、背中もその好発部位のひとつです。

特に局面型やびまん浸潤型では、広範囲にわたる発疹が背部に現れることがあります。

また、以前の傷痕や注射痕などに一致して瘢痕浸潤として再発することもあります。かゆみや痛みを伴うこともあり、見た目の変化が気になるケースもあります。

皮膚症状は診断の手がかりとなるため、気になる皮疹があれば、皮膚科での生検（組織検査）が重要です。

必要に応じて全身治療が検討されます。

サルコイドーシスは目に症状が現れることがあり、眼サルコイドーシスと呼ばれます。

最も多いのはぶどう膜炎で、目のかすみ、充血、痛み、視力低下などを引き起こします。特に肉芽腫性前部ぶどう膜炎は特徴的で、豚脂様角膜後面沈着物や虹彩結節がみられます。

また、網膜や視神経に病変が及ぶこともあり、放置すると失明の危険があります。

日本では、サルコイドーシス患者さんの約55～60％に眼病変が認められ、初発症状として現れることも少なくありません。

治療にはステロイド点眼や内服、時に全身治療が行われ、眼科と呼吸器・膠原病内科などの連携が重要です。

サルコイドーシスによる皮膚のかゆみは、炎症や肉芽腫による刺激が原因と考えられます。

対処法としては、まず皮膚の保湿を徹底し、乾燥による刺激を軽減することが基本です。

症状が強い場合は、ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏などの免疫抑制剤が処方されることがあります。

かゆみが広範囲で強い場合には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服が有効なこともあります。

また、紫外線や刺激物への接触を避けることも大切です。

症状が慢性化・難治化する場合には、全身治療（ステロイド内服など）を検討することもあります。

サルコイドーシスは、指にも症状が現れることがあります。

具体的には、以下のような症状が報告されています。

• 皮膚サルコイド：指に結節や局面（赤茶色～紫色の盛り上がった皮疹）が現れることがあります。とくに手背や指背に好発します。
• 爪の変化：爪の変形、爪周囲の紅斑、肥厚などがみられることがあります。
• 骨病変：まれに指骨（特に末節骨）にサルコイド性病変が起こり、レントゲンで穿孔性変化（小さな穴）が認められることもあります。
• 関節痛や腫れ：指の関節に炎症が起き、関節痛や軽度の腫脹を伴うこともあります。

指の症状だけでサルコイドーシスと診断するのは難しいため、他の臓器病変との組み合わせでの評価が必要です。

サルコイドーシスの皮膚症状に関する画像は、皮膚病変の臨床像の多彩性を説明した「同一疾患とは思えないほど多彩な臨床像となる皮膚病変」でご覧いただけます。

このページでは、サルコイドーシスの皮膚症状として現れる多様な病変の画像を確認できます。

​具体的には、顔面や四肢に生じる赤褐色の丘疹や局面、瘢痕部位に発生する皮疹などが含まれます。​

これらの画像を参照することで、サルコイドーシスの皮膚症状の理解が深まるでしょう。

肺サルコイドーシスでは、以下のような症状がみられることがあります。

ただし、無症状で健診の胸部X線から発見される場合も少なくありません。

主な症状

• 乾いた咳（空咳）：持続することが多く、痰を伴わないことが一般的です。
• 息切れ：運動時に感じやすく、進行すると安静時にも現れます。
• 全身倦怠感：肺だけでなく全身性の炎症反応によることがあります。
• 発熱や体重減少：活動性の高い病変がある場合にみられます。

肺機能が低下している場合や進行例では、呼吸困難や肺線維化による酸素不足が顕著になり、日常生活に支障をきたすこともあります。

症状が軽度でも、定期的な評価と経過観察が重要です。

サルコイドーシスは、初期には自覚症状がない場合も多い病気ですが、以下の項目をチェックすることで、サルコイドーシスの可能性を検討し、医療機関を受診する目安にすることはできます。

• 呼吸器症状： 咳、息切れ、胸の痛みなどが続く場合は注意が必要です
• 皮膚症状： 発疹、紅斑、皮膚の変色、しこりなどがみられる場合は、サルコイドーシスの皮膚症状の可能性があります。
• 眼症状： 視力障害、充血、かゆみ、飛蚊症などが続く場合は、眼サルコイドーシスの可能性があります
• 全身症状： 疲労感、発熱、体重減少、関節痛、リンパ節の腫れなどが続く場合は、サルコイドーシスを含むさまざまな病気が考えられます

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サルコイドーシスは、初期には症状が現れないことが多い病気です。 実際に、多くの患者さんは、健康診断や他の病気の検査で偶然発見されることがあります。

しかし、以下のような初期症状がみられることもあります。

• 咳や息切れ： サルコイドーシスは肺に影響を与えることが多いため、初期症状として咳や息切れが現れることがあります
• 疲労感： 全身倦怠感や疲労感が初期症状として現れることがあります
• 発熱： 微熱が続くことがある場合、サルコイドーシスが疑われることがあります
• 体重減少： 原因不明の体重減少も、サルコイドーシスの初期症状として考えられます

急性型のサルコイドーシス（例：ロフグレン症候群）では、発熱、結節性紅斑、肺門リンパ節腫脹、関節痛といった特徴的な症状が急激に現れることがあります。

一方、慢性型では症状が軽度であるため見逃されやすく、胸部X線検査などで偶然発見されることが少なくありません。

上記の症状が続く場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。

サルコイドーシスは多様な症状を引き起こす可能性があり、その症状は罹患する臓器や炎症の程度によって大きく異なります。多くの場合、初期には症状が現れないことも特徴です。

症状が現れる場合、以下のようなものが一般的です。

• 肺： 咳、息切れ、胸の痛み
• リンパ節： 首、わきの下、鼠径部のリンパ節の腫れ
• 皮膚： 発疹、結節、紅斑、皮膚の変色
• 目： 充血、かゆみ、視力障害
• 心臓： 動悸、めまい、失神
• 神経系： 頭痛、顔面神経麻痺、手足のしびれ
• その他： 疲労感、発熱、体重減少、関節痛

サルコイドーシスは全身のさまざまな臓器に影響を与える可能性があるため、症状は多岐にわたります。 特定の症状がみられる場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。