腎臓病に初期症状はある?慢性腎臓病・慢性腎不全

監修医師阿部 吉倫内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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慢性腎臓病(CKD)とは

高血圧症や糖尿病などの持病により、腎臓の機能がゆっくり低下するのが慢性腎不全です。腎臓が十分に尿を作ることができなくなり、老廃物が体に溜まった状態が尿毒症です。透析患者さんが透析を中断しても起こります。体調の変化から始まり、放置すれば命に関わります。

「慢性腎臓病(CKD)」とはどのような病気ですか?

蛋白尿や腎臓の機能低下が続く状態です。心筋梗塞や脳卒中のリスクにもなります。

以下のいずれか、 または両方が3ヶ月を超えて持続することを慢性腎臓病(CKD)と呼びます。
1. 尿異常・画像診断・血液検査・病理診断で腎障害の存在が明らか、 特にタンパク尿が見られる
2. 糸球体濾過量(GFR)が60mL/分/1.73m2未満
CKDは心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病での死亡のリスクになります。また、進行すると末期腎不全となり、 透析療法などの腎代替療法が必要となります。

さらに詳しく:「慢性腎臓病(CKD)」とはどのような病気ですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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慢性腎臓病(CKD)の症状

腎臓病の場合、皮膚に症状が出ることはありますか?

腎臓病の症状としてかゆみや発疹が生じることがあります。

腎臓病の症状としてかゆみや発疹が生じることがあります。

腎臓は体内の老廃物を尿中に排出するための臓器です。そのため、腎機能が低下すると老廃物が血液中や皮膚に蓄積してしまいます。蓄積された老廃物が皮膚にあるかゆみ受容体を刺激するとかゆみを生じ、特に腎機能が高度に低下した透析の患者さんに多くみられる傾向にあります。
もし皮膚に発疹が生じれていれば皮膚科を、発疹がない場合は内科を受診すると良いでしょう。

また、腎臓が悪くなると皮膚が乾燥します。皮膚の乾燥もかゆみの原因となるため、 十分な保湿が重要です。
「腎不全でのからだのかゆみに効く薬はありますか?」も併せてご参照ください。

さらに詳しく:腎臓病の場合、皮膚に症状が出ることはありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

ふくらはぎがつるのは腎臓病のサインですか?

腎臓病のサインとなっている可能性があります。

ふくらはぎがつるのは、腎臓病の症状が現れている可能性があります。
腎機能の低下で尿毒素が体内に蓄積したり、体内のカリウムやナトリウム濃度などミネラルのバランスが崩れてしまう「電解質異常」が起こったりすると、足がつることがあります。
また、血液透析治療を行っている方は除水過剰、血圧低下によって透析中に足がつることがあります。

ふくらはぎがつるほか、むくみやかゆみ、尿検査の異常などの症状がみられる場合は、一度医療機関を受診しましょう。

さらに詳しく:ふくらはぎがつるのは腎臓病のサインですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

足のむくみは腎臓病のサインですか?

腎臓病のサインとなっている可能性があります。

腎臓病の症状のひとつに足のむくみが挙げられます。

腎臓の働きが正常時の30%未満に低下してくるとむくみが起こるといわれますが、個人差があります。
腎臓機能の低下で生じるむくみは左右対称であり、体重が2,3kg増え、くるぶしのあたりからむくみが広がっていきます。腎臓からタンパクが漏れるネフローゼ症候群などでむくみがみられます。

しかし、足のむくみは心臓や甲状腺の機能が低下していたり、足に静脈瘤があったり、リンパの流れが滞ったりしている場合にも起こります。
足がむくんできたらまずは原因を明らかにし、その原因に応じた治療を行うことが大切です。

さらに詳しく:足のむくみは腎臓病のサインですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)には初期症状はありますか?

初期には症状が出にくいため、定期的な健康診断が重要です。夜の頻尿や倦怠感が最初に出やすいとされます。

初期にはほとんど症状はありません。尿の濃縮機能が低下し夜間尿が増えるとも言われています。
進行すると尿量が減ってむくみが出たり、 体重が増えたりします。透析が必要となる末期腎不全では、 全身のだるさを強く感じたりします。
症状が出る頃には腎障害が進行している可能性がありますので、 検診でクレアチニン(Cre)が高いと言われたり、 尿検査で異常があると言われたら、きちんと内科、 できるなら腎臓内科での検査や治療が必要です。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)には初期症状はありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)ではどのような症状がありますか?

病状が進行すると、むくみや尿量の増減、倦怠感、貧血、吐き気、頭痛などの症状が出ます。

慢性腎臓病(CKD)が進行すると、以下の症状が見られます。

  • 尿量が減る
  • むくみがでる
  • 体重が増える

さらに進行して、透析が必要となる末期腎不全では、以下の症状を引き起こすこともあります。

など

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)ではどのような症状がありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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慢性腎臓病(CKD)の原因

慢性腎臓病(CKD)の原因は何がありますか?

腎臓の組織の炎症、遺伝による腎臓の異常、糖尿病や高血圧などの生活習慣病などが原因となります。

CKDの原因には、 感染症や膠原病(自分の免疫が自分自身を攻撃してしまう病気)などが原因で起こる腎臓の組織の炎症である腎炎や、 多発性嚢胞腎などの遺伝性の病気といった専門的管理が必要な腎疾患や、 高血圧による腎硬化症、糖尿病に合併する糖尿病性腎臓病など、生活習慣の是正なども重要になる腎疾患もあります。
原因がわからない場合もありますし、 これらが複数組み合わさり集学的な管理が必要となる場合もあります。
原因によって経過・腎予後・生命予後が異なりますので、 それぞれに応じた治療・管理を行うことが必要です。適切な治療により、 腎臓を護り、 心臓や血管にも負担をかけず生命予後を悪くしないことが重要です。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の原因は何がありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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慢性腎臓病(CKD)の検査・診断

慢性腎臓病(CKD)のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目や症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えると慢性腎臓病が疑わしいかの手掛かりになります。

次のような症状や異常がある場合、腎臓病の可能性があります。

  • むくみがある
  • 息切れがする
  • 尿の量が減った
  • 尿が泡立つ
  • 血尿がある
  • 夜に何度もトイレに立つようになった
  • 尿検査で異常を指摘された
  • 血液検査でクレアチニンが高いと言われた

気になる症状や指摘された異常がある場合は、早めに受診しましょう。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)のセルフチェックはできますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)による腎不全は血液検査でわかりますか?

血液中のクレアチニンの値や、尿中の蛋白の量を見て腎機能の程度を評価します。

腎臓内科医は、体の水分の量や尿毒症の有無を身体診察で評価し、血液検査でのクレアチニン値や尿素窒素の値、電解質と呼ばれるミネラルのバランスをみて判断します。

尿の量や、尿潜血・尿蛋白の量を見ることも、腎不全の程度を評価するのに重要です。

そして、自分の腎臓でそのバランスを代償できない末期腎不全に至った場合には、腎代替療法が必要です。

慢性腎臓病(CKD)は無症状のまま進行することが多いので、定期検診を受け、もし腎機能の異常を指摘されたら、腎臓内科を受診してください。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)による腎不全は血液検査でわかりますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)では検査で何の数値に異常がみられますか?

血液検査で血液中の尿素窒素、クレアチニン、尿酸などの値が上昇し、糸球体濾過量が低下します。

慢性腎臓病では、腎臓の糸球体という部分における濾過機能が低下します。
濾過機能とは、体にたまった老廃物を尿として排せつする能力のことです。この能力が低下してしまうことで、尿素窒素やクレアチニン、尿酸といった「尿として排出されるはずの物質」が十分に排せつできず、血液中に残ります。そのため、血液中の尿素窒素、クレアチニン、尿酸の値が上昇します。そして、糸球体濾過量は下がっていきます。

また、腎臓の機能が衰えることで、エリスロポエチンという物質が作られにくくなります。これによって、赤血球が作られにくくなり、腎性貧血になることがあり、ヘモグロビンの値が低下することがあります。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)では検査で何の数値に異常がみられますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科
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慢性腎臓病(CKD)の治療・対処法

慢性腎臓病・慢性腎不全への対処法は?

まずは医療機関を受診しましょう。

慢性腎臓病(CKD)の食事療法の参考として、カリウムの多い食品と少ない食品の一覧を教えてください。

カリウムはほうれん草等に多く、きゅうり等に少ないです。摂取制限量は個人等で変動するため、詳しくは医師・栄養士に相談してください。

カリウムの多い食品としては、以下が挙げられます。

  • 野菜: ほうれん草、ブロッコリー、かぼちゃ、枝豆など
  • 果物: バナナ、メロン、キウイフルーツ、アボカドなど
  • 豆類: 大豆、納豆、きなこなど
  • その他: 海藻類(ひじき、昆布など)、きのこ類、牛乳、ヨーグルト、ナッツ類、チョコレート、インスタントコーヒー、ジュース、みそ汁、漬物など

カリウムの少ない食品としては、以下が挙げられます。

  • 野菜: かいわれ大根、きゅうり、玉ねぎなど
  • 果物: りんご、レモン、ブルーベリーなど
  • その他: ビーフン、うどん、精白米など

しかし、上記は一般的な目安であり、個々の病状や検査データによって摂取制限量は異なります。また、食品のカリウム含有量は、品種や調理法によっても変動します。必ず医師や管理栄養士の指示に従ってください。
(参考:「慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?」)

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の食事療法の参考として、カリウムの多い食品と少ない食品の一覧を教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性腎臓病(CKD)の食事療法の参考として、低タンパク質の食材の一覧を教えてください。

慢性腎臓病ではにしんや牛肩ロースなどの低タンパク質の食材を選ぶことが重要です。詳しくは栄養士などに相談してください。

たんぱく質は、脂質や糖質と異なり、代謝の過程で窒素化合物という老廃物を生成します。

この老廃物は腎臓でろ過され、尿として排出されますが、過剰なタンパク質摂取は腎臓に大きな負担をかけ、腎機能の低下を招く可能性があります。そのため、腎臓病の食事療法においては、タンパク質の摂取制限が非常に重要となります。

低タンパク質の食材には、以下のようなものがあります。

  • しらうお
  • はたはた
  • わかさぎ
  • どじょう
  • たちうお
  • にしん
  • たら
  • あなご
  • かまぼこ
  • 牛肩ロース
  • 牛肉バラ
  • 牛肉もも
  • 豚肉肩ロース
  • 豚肉バラ

詳細な食事療法については、栄養士の指導を受け、成分表でタンパク質含有量を確認することが重要です。食品の成分値は季節や産地によって変動するため、注意が必要です。
(参考:「慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?」)

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の食事療法の参考として、低タンパク質の食材の一覧を教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

以前に慢性腎臓病(CKD)の治療をやめたのですが、再開した方がよいでしょうか?

医師と相談して再開しましょう。

薬が効きすぎてしまったのか、薬の副作用があったのか、なぜ治療をやめられてしまったのかわかりませんが、 特に理由がないのであれば再開しましょう。
もし薬の副作用であったのであれば、 他の薬に切り替えてもらうなど、医師と相談しましょう。

何も治療していない人では、している人と比べて透析導入までの期間が短くなってしまいます。

さらに詳しく:以前に慢性腎臓病(CKD)の治療をやめたのですが、再開した方がよいでしょうか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)は治りますか?

早期発見・早期治療によって進行を抑えられる可能性はありますが、治ることはありません。

一度悪くなった腎臓がもとに戻る・良くなることはありません。しかし、早めにCKDを発見し治療によって進行を抑えられる可能性はあります。
現在は、SGLT2阻害薬や新しいMR受容体拮抗薬など、腎臓をまもるためのさまざまな薬が出てきており、進行を抑えるための手立てが増えてきました。

また、CKDの発症と進行には生活習慣病も影響し、 生活習慣の改善や病気の治療は腎臓病の進行抑制のためにも大切です。高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などを指摘されている方は、適切な治療を受けるようにしましょう。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)は治りますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

尿毒症の治療薬にはどのようなものがありますか?

解答をご覧ください。

尿毒症は、腎機能の低下によって尿毒素が体内に異常蓄積して起こる全身の症状です。
だるさ、むくみ、尿量の減少、貧血、ミネラルの代謝異常などの症状をきたすので、これらに対処するための薬が使われます。

使用される薬には個人差があり一概には言えませんが、以下に具体例を挙げます。

  • むくみ:利尿剤など
  • 貧血:鉄剤、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)やHIF-PH阻害薬など
  • 骨・ミネラルの代謝異常:リン吸着薬、活性型ビタミンD製剤、カルシミメティックス

薬で管理ができないような状態であれば、 腎代替療法(透析や移植)が必要です。

さらに詳しく:尿毒症の治療薬にはどのようなものがありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、主にどのような治療をしますか?

減塩や低タンパクなどの食事療法、運動や禁煙など生活習慣の改善、高血圧や糖尿病の治療を行います。

慢性腎臓病の腎臓の機能は悪化すると元に戻すことはできないので、 進行させないことが重要です。
まずは食事療法、 運動療法を始めとした生活習慣の改善を前提として、 必要であれば投薬を行います。

食事

エネルギー摂取量は維持しつつ、腎臓への負担を減らすために蛋白質を控える、高血圧と尿蛋白を抑えるために食塩を1日6g未満にする、などが基本です。
CKDの程度によっては、カリウムという電解質の摂取を抑える必要もあるため、適宜栄養士さんと相談しながら食事療法を行います。

運動

適度な運動は生活習慣病を予防する点でも大切です。特に肥満がある場合、腎臓に悪影響をきたすので、運動は有効です。

生活習慣の改善

十分な睡眠をとる、禁煙するなどの生活習慣の見直しが必要です。

合併症の治療

糖尿病や高血圧など腎臓に悪さをする病気があれば、きちんと治療することが慢性腎臓病を悪化させないことにも繋がります。

投薬

最近はSGLT2阻害薬をはじめとした、腎臓を護る効果が期待される薬がたくさん出てきました。定期的に医療機関を受診し医師と治療を相談し考えることが大事です。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、主にどのような治療をしますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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受診の目安・何科を受診するべきか

慢性腎臓病(CKD)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

症状が現れた際はすぐに内科、腎臓内科を受診しましょう。

以下の症状などがあれば、まずは内科を受診してください。CKDには腎炎が原因となる場合があり、これには腎臓内科での検査や治療が必要となります。

  • むくみが出る
  • 体重が増える
  • 尿の泡立つなどの症状がある、
  • クレアチニン(Cre)が高いと言われた、
  • 尿検査で異常があると言われた、

など

慢性腎臓病(CKD)では進行しないと症状がでないことがほとんどですので、症状がある場合は治療が必要な状態になっている可能性があります。また、1週間など短期間で症状が突然出てきた場合は緊急性がある病気の可能性がありますので、速やかに受診してください。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病・慢性腎不全の専門医がいる近くの病院はありますか?

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慢性腎臓病(CKD)の薬

腎不全でのからだのかゆみに効く薬はありますか?

皮膚の保湿が重要です。透析患者さんでは内服薬や注射薬を使うこともあります。

皮膚の保湿がかゆみ対策の第一です。主な保湿剤には以下のようなものがあります。

  • ヘパリン類似物質製剤(ヒルドイドクリーム/ローション)
  • 尿素含有製剤(ウレパール軟膏/ローション、ケラチナミン軟膏、パスタロン軟膏/クリーム/ローションなど)
  • ワセリン
  • 親水軟膏


また、透析患者さんであれば、 腎臓のかゆみにはナルフラフィン塩酸塩という内服薬や、 ジケリケファリンという注射薬を使用することもあります。

さらに詳しく:腎不全でのからだのかゆみに効く薬はありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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慢性腎臓病(CKD)の経過・予後

慢性腎臓病(CKD)のステージごとの余命はどのくらいですか?

報告によりさまざまですが一般人口と比べると短いと言えます。

2012年に出された論文では、40歳の男女のCKDステージ別の平均余命は『ステージG1~2:30年前後、ステージG3a:25年前後、ステージG3b:15年前後、ステージG4:10年前後』とあります。
他のデータでは、 2004年の日本における40歳の透析患者(ステージG5に相当)の平均余命は20年、 さらにどの年代においても一般人口の概ね半分とされていました。
近年はさまざまな腎臓を護る薬が出てきていることでステージの進行を遅らせる可能性があること、 透析の質もあがり以前より長期間透析を続けられること、 まだまだ多いとは言えませんが腎移植も増えてきたことから余命は伸びていると考えられます。
しかし、 腎機能がよいほうが平均余命が長いことは確かですので、 CKDと診断されたらそれ以上腎臓を悪くしないように、 生活習慣の是正、 内服の継続、 医療機関への定期通院をきちんと継続することが重要です。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)のステージごとの余命はどのくらいですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
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慢性腎臓病(CKD)の予防

腎臓病は予防できますか?

生活習慣の改善などで予防することができます。

腎機能の低下を防ぐための努力は可能です。
具体的には、生活習慣を改善する、基礎疾患に生活習慣病がある場合は治療を続ける、適性体重を維持する、といったことが挙げられます。

慢性腎臓病の発症は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症といった生活習慣病と深い関連があります。予防には、既に生活習慣病と診断されている方は治療を開始・継続することが大切です。特に、家族に慢性腎臓病の方がいる場合は注意しましょう。

塩分過多や大量の飲酒を控える、禁煙する、痛み止めの常用を避ける、といった生活習慣の見直しも重要です。生活習慣病ではなくても適性体重を維持するように心がけましょう。

さらに詳しく:腎臓病は予防できますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)の予防法はありますか?

CKDを進行させないために、食事や運動など生活習慣の改善、糖尿病や高血圧の治療、定期的な検査が望ましいです。

CKDは進行すると元の腎機能に戻ることはできないので、 進行させないことが大事です。必要とされるエネルギー摂取量を維持しつつ、 蛋白摂取量を抑えること、 高血圧と尿蛋白を抑えるため食塩を6g/日未満に抑えること、 適度な睡眠を取るよう生活習慣を整えることが望ましいです。
CKDのステージが中等度以上の場合は、 カリウムも4.0mEq/L以上5.5mEq/L未満に管理することが奨められています。また糖尿病や高血圧など腎臓に悪さをする病気があればきちんと治療することが重要です。
定期的に医療機関を受診し医師や管理栄養士さんと相談しながら一緒に考えていくことが望ましいでしょう。

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対処法・セルフケア

市販薬で腎臓に効くものはありますか?

ありません。かかりつけ医に相談して使用する薬を選ぶのが望ましいでしょう。

腎機能や腎不全に随伴する症状に有効な市販薬はありません。
また、安易な市販薬の使用は腎機能を悪化させることがあります。

自己判断せず、まずはかかりつけ医に相談して使用する薬を選ぶのが望ましいでしょう。

さらに詳しく:市販薬で腎臓に効くものはありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

腎機能を改善する方法はありますか?

腎臓機能がある程度まで低下すると、元に戻すことは極めて難しいですが、治療によって、進行を遅らせることはできます。

腎機能は早期であれば、治療で回復しますが、ある程度まで機能が低下してしまうと、元に戻すことは非常に困難です。
しかし、生活習慣の改善や食事、薬物療法による血圧管理、貧血改善、脂質管理といった慢性腎臓病(CKD)に対する治療を行えば、機能をもとに戻すことはできなくても、進行を遅らせることはできます。
もし、進行してしまった場合には、透析治療や腎移植などを考えることになります。そのような事態を避けるためにも、治療を継続して行うことが大切です。

さらに詳しく:腎機能を改善する方法はありますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科
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慢性腎臓病(CKD)に関連するその他の質問

慢性腎臓病(CKD)のステージ(重症度分類)とはなんですか?

腎臓の機能を評価し、数値に基づいて区分したものです。正常なステージいちから高度低下のステージ5まであります。

腎臓の機能は糸球体濾過量(GFR)という指標で表されます。このGFRの値により大きく5つのステージに分類されます。GFR 15 mL/min/1.73m2以下はステージ5と呼ばれ、 透析が必要な状態に至るとステージG5D、 末期腎不全と呼ばれます。
GFRの他に、 尿蛋白の量によりA1〜A3に区分されます。糖尿病性腎症かそれ以外でも分類され、 これをCGA分類といいます。図のようにCKDの重症度の分類に利用されています。
タンパク尿の区分A1~A3の詳細を表す図です
CKDの重症度分類の区分を表す図です

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)のステージ(重症度分類)とはなんですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

腎不全は心不全と関係がありますか?

腎不全になると、心不全になるリスクは上昇します。

腎不全によって、心不全に至るリスクは上昇します。

心不全は心臓に負担がかかりすぎることで起こります。腎臓の機能が衰えると、腎臓での尿を排せつする機能が衰えるため、体内の水分量が蓄積して多くなります。すると、心臓にかえってくる血液量も多くなり、それが心臓への負担となり、心不全に陥ります。
心不全になると、肺にまで水がたまる肺水腫という病気になったり、不整脈が出てたりして、突然死の原因になることもあります。これらのリスクが大きいため、腎臓に対する治療を継続することが重要です。

さらに詳しく:腎不全は心不全と関係がありますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、目の充血は起こりますか?

慢性腎臓病(CKD)で目の充血が起こることはありますが、他の疾患でもみられます。

慢性腎臓病(CKD)では、目の充血が起こることがあります。特に、腎不全が進行した透析患者では、比較的よく認められます。

これによる視力障害は多くありませんが、高度になれば視力低下や痛みを自覚することがあります。

血中カルシウムやリンの異常により、結膜や強膜に炎症や充血(赤目)が生じることが報告されています。

CKD患者さんの目の異常は、ほかにも腎性網膜症、白内障、緑内障、眼底出血、角膜混濁がみられたりすることがあります。

充血は他の疾患でもみられるため、症状が続く場合は、眼科受診が推奨されます。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、目の充血は起こりますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

腎生検の結果異常なしだった場合は何もしなくてよいですか?

腎機能を保つための生活を心がけましょう。また、結果が偽陰性で「異常なし」となることがあり得ます。

腎生検を行ったということは、何らかの腎臓の異常があり、検査の必要性があったことを意味しています。

組織の変化がみられなかった、あるいは乏しかったとしても、腎臓を悪くしないための生活週間の是正が必要です。以下のようなことに注意しましょう。

  • 適正体重を保つ
  • 塩分過多や大量の飲酒を控える
  • 禁煙する
  • 痛み止めの常用を避ける

など
腎臓は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症といった生活習慣病と深い関連がありますので、 治療を開始・継続することが大切です。家族に慢性腎臓病の方がいる場合は注意しましょう。

また、腎生検の「異常なし」という所見が何を意味しているのかの解釈が重要です。
例えば、Alport症候群などでは光学顕微鏡上では一見異常なしに見えます。その一方で、蛍光抗体法による4型コラーゲン染色では欠損がみられたり、 電子顕微鏡で基底膜という血管壁の菲薄化がみられたりすることもあります。
微小変化型ネフローゼ症候群では名前の通り光学顕微鏡上では変化が乏しいですが、 電子顕微鏡では上皮細胞の足突起の消失という重要な所見がみられます。
どういった意味で、どこまで検査されたうえでの「異常なし」なのか、 主治医から説明を受けましょう。

さらに詳しく:腎生検の結果異常なしだった場合は何もしなくてよいですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)は体重が増加する病気ですか?

腎臓が悪くなると、余分な水分が体にたまり体重が増えやすくなります。

慢性腎臓病(CKD)では、余分な水分を腎臓から体外に排泄することが、十分にできなくなります。

そのため、体に余分な水分がたまり、体重が増える原因となります。

余分な水がたまりすぎると、肺に水がたまって呼吸が苦しくなったり、心臓に負担がかかったりして、心不全を起こすことがあります。

塩分を控えたり、利尿薬などを使って、体の水分量を適切に保つことが必要です。

腎臓が悪く、体重が増え続ける傾向にある場合は、医師と相談して適切な体重を保つようにしましょう。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)は体重が増加する病気ですか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、腎臓によい食べ物と悪い食べ物を教えてください。

慢性腎臓病では良質なたんぱく質を確保し、塩分・カリウムの制限が重要です。医師などと相談してください。

慢性腎臓病の食事療法は、腎臓への負担を減らし、病状悪化を抑制するために重要です。

良質なたんぱく質の摂取

たんぱく質代謝で生じる老廃物は腎臓に負担をかけるため、摂取量を制限します。
しかし、制限下でも必須アミノ酸を摂取するため、良質な動物性たんぱく質(卵、牛乳、魚、肉類)や大豆製品をバランスよく摂ることが重要です。
ただし、カリウムやリンにも注意し、医師や栄養士の指導に従ってください。

十分なエネルギー量

エネルギー不足は筋肉を分解し、その際に生じる窒素化合物やカリウムが腎臓に負担をかけます。
エネルギー量を確保するために、糖質や脂質で補い、油やでんぷんを使った料理で工夫しましょう。
ただし、糖尿病性腎症の方はこの通りではないため、医師の指示に従ってください。

塩分制限

塩分過多はむくみや高血圧の原因となり、利尿剤の効果も弱まってしまいます。塩分摂取量を制限しましょう。

カリウム制限

腎機能低下によりカリウムが蓄積すると、不整脈や心停止の危険性があります。カリウム制限が必要な場合は、水にさらす、茹でこぼす等の調理法でカリウムを減らしましょう。
(参考:「慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?」)

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、腎臓によい食べ物と悪い食べ物を教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

腎生検で分かる病気にはどのようなものがありますか?

腎臓の構造に変化を起こすさまざまな病気の診断が可能です。

腎臓の構造に変化を起こすようなさまざまな病気の診断が可能ですが、腎生検でわかる病気にはさまざまなものがあるためすべてを示すことはできません。

「腎臓の構造に変化を起こす」ような病気があると腎機能が低下したり、 本来は漏れてこないような血尿や蛋白尿が出てきたりすることがあります。そういった検査所見の異常があれば腎生検が適応になり、 病気の診断および腎臓の予後を推定します。
例えば、蛋白尿が漏れてむくみが出るネフローゼ症候群は、 微小変化型ネフローゼ症候群、 巣状分節性糸球体硬化症、 膜性腎症などが代表です。
検診で血尿を指摘されて腎生検で診断されることが多いのはIgA腎症です。急速に腎機能が低下してくる病気で、 血液検査の結果と併せてANCA関連血管炎、 糸球体基底膜病などが診断されることもあります。

他の全身性疾患に伴うものとしては、 全身性エリテマトーデス(SLE)に合併するループス腎炎、多発性骨髄腫に伴う骨髄腫腎、アミロイドーシス、軽鎖沈着症などのパラプロテイン腎症、糖尿病に伴う糖尿病関連腎臓病など、 感染症に続発する感染関連腎炎、 薬剤に伴う尿細管間質性腎炎などさまざまです。

患者さんの症状や背景、 検査所見からある程度想定される腎疾患をしぼりこみ、 腎生検で確定していきます。

さらに詳しく:腎生検で分かる病気にはどのようなものがありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、性行為はできますか?

CKD患者さんでも性行為は可能ですが、性機能の低下は起こりえます。

慢性腎臓病(CKD)であっても、基本的に性行為は可能です。

ただし、腎機能の低下やホルモンバランスの変化、薬の副作用、透析治療、精神的ストレスなどにより、性欲低下や勃起障害、性交時の痛み、オーガズム障害などの性機能障害が生じやすくなります。

適切な治療や医師との相談により、改善できる場合もあります。性行為自体が、腎臓や透析に悪影響を及ぼすことはほとんどありません。

不安や症状がある場合は、遠慮せず主治医に相談してください。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、性行為はできますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)とネフローゼ症候群の違いを教えてください。

CKDは腎臓の機能が低下した状態で、ネフローゼ症候群は尿に大量の蛋白が漏れる状態です。

慢性腎臓病(CKD)は腎臓の機能が低下した状態です。

老廃物の除去ができなくなる、水やミネラルのバランスがとれなくなる、貧血が進行したり、骨がもろくなったりします。

自分の腎臓で代償できなくなると、透析などの腎代替療法が必要となります。

ネフローゼ症候群は、腎臓のろ過をする糸球体の異常によって、本来は漏れることのない蛋白が漏れてしまう状態のことを言います。

ネフローゼ症候群により、蛋白が漏れ続けると腎臓に負担がかかり、CKDに至る可能性がありますので、ネフローゼ症候群が疑われる場合には、腎臓内科を受診してください。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)とネフローゼ症候群の違いを教えてください。監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)と高血圧の関係性を教えてください。

腎臓が悪くなると余分な水分が体にたまり高血圧になります。高血圧になると腎臓も悪くなります。

慢性腎臓病(CKD)では、余分な水分を腎臓から体外に排泄することが十分にできなくなります。

そのため、体に余分な水分が溜まり、体がむくみやすくなったり、血圧が高くなったりします。

逆に、もともと高血圧があると、腎臓に負担がかかり、糸球体と呼ばれる腎臓でろ過をする血管が壊れて、腎機能が低下したりします。

CKDと高血圧は、互いに悪く作用し合う関係にあります。塩分を控えたり、利尿薬や降圧薬などを使用して、適切な体液量と血圧を維持することが重要です。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)と高血圧の関係性を教えてください。監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)と糖尿病腎症の違いを教えてください。

CKDは腎臓の機能が低下した状態を、糖尿病性腎症は糖尿病による腎臓の構造や機能の変化をさします。

慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の機能が低下した状態です。老廃物の除去ができなくなる、水やミネラルのバランスがとれなくなる、貧血が進行したり骨がもろくなったりします。

自分の腎臓で代償できなくなると、透析などの腎代替療法が必要となります。

糖尿病性腎症は、糖尿病により腎臓の構造が変化する病気です。

初期は腎機能が低下することはありませんが、放置すると本来は漏れることのない蛋白が尿にたくさん漏れてしまったり、CKDに至ったりしてしまいます。

糖尿病があり、尿検査で微量でも蛋白尿やアルブミン尿が疑われる場合には、腎臓内科の受診をおすすめします。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)と糖尿病腎症の違いを教えてください。監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、カリウムを取りすぎるとどうなりますか?

慢性腎臓病ではカリウムが蓄積しやすく、高カリウム血症は不整脈、場合により心停止も招く危険性があります。

慢性腎臓病(CKD)の場合、腎臓の機能が低下しているため、通常であれば尿中に排泄されるカリウムが体内に蓄積しやすくなります。

カリウムは神経や筋肉の働きに重要なミネラルですが、血液中のカリウム濃度が高くなりすぎると高カリウム血症という状態を引き起こし、さまざまな症状が現れる可能性があります。

高カリウム血症の主な症状としては、脱力感や筋力低下、手足のしびれなどが挙げられます。

重症化すると、不整脈を引き起こし、心臓が正常に拍動できなくなる危険性があります。最悪の場合、心停止に至ることもあり、命に関わる深刻な状態となる可能性があります。

CKD患者さんにとって、カリウムの適切な管理は非常に重要です。食事療法によってカリウム摂取量を調整したり、必要に応じてカリウムを下げる薬を服用したりすることで、高カリウム血症のリスクを減らすことができます。

医師や管理栄養士の指示を守り、定期的な検査でカリウム値をチェックすることが大切です。
(参考:「慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?」)

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、カリウムを取りすぎるとどうなりますか?監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

アルコールを飲み過ぎると腎臓病のリスクが上昇しますか?

飲酒が慢性腎臓病(CKD)を進展させるかどうかの根拠が十分ではありませんが、節度ある飲酒を心がけましょう。

アルコールの飲み過ぎとCKDの発症や、 CKDの進展との関係は十分に示されておらず、 CKD患者さんは一律に禁酒すべきとは言えません。

標準体型(BMI 18.5~24.9 kg/m2)の人では、 適量(20g/未満)のアルコール摂取であれば非CKD患者さんがCKDを発症するリスクは低いという話もありますが、CKD患者さんではどうかはわかっていません。

しかし、飲んでも大丈夫とは限りません。飲酒をすると脱水になり飲水量も増えること、つまみなどで塩分を過量摂取してしまうことで体液過剰になることが予想されます。飲酒が直接腎臓を悪くするというよりはそういった他の要因が影響する可能性はありますので、 適度な飲酒を心がけましょう。

日本では節度ある適度な飲酒として1日20gのアルコール摂取が提案されています。 20gの具体的な量としては以下のように言われています。目安にしてください。

  • ビールなら中瓶1本(500ml)
  • 日本酒なら1合(180ml)
  • 焼酎は0.6合(110ml)
  • ウイスキーはダブル1杯(60ml)
さらに詳しく:アルコールを飲み過ぎると腎臓病のリスクが上昇しますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

腎不全の定義を教えてください。

腎不全とは、腎機能が健康な時と比較して、30%以下になった状態のことを指します。

腎不全とは、病名ではなく、腎機能が健康な時と比べて、30%以下に大幅に低下した状態のことを言います。
一方で、腎不全になる原因のひとつとしてあげられる「慢性腎臓病(CKD)」などは病名です。そのため、慢性腎臓病の診断には、以下のような明確な定義が設けられています。

  • 腎障害を示唆する所見(タンパク尿の存在や腎臓の形態的な委縮など)
  • 糸球体濾過量が60ml/分/1.73m2未満

この二つの項目のうちのいずれか、もしくは両方が3ヶ月以上持続した場合に、慢性腎臓病と診断されます。

さらに詳しく:腎不全の定義を教えてください。監修医師本間 雄貴富士在宅診療所 一般内科

慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?

低タンパク食、塩分制限、カリウムとリンの制限(果物やいも類などの制限)を行います。

CKDの進行を抑えることが期待されるため、 以下のような食事療法があります。

蛋白質の制限

必要とされるエネルギー摂取量を維持しつつ、 蛋白摂取量を抑えます。
しかし、 特に食欲が低下している高齢の方などでは、 体を作る蛋白質を制限することでサルコペニア・フレイルなどの低栄養・消耗・寝たきり状態をきたす、あるいは助長してしまう可能性があり、 注意が必要です。

塩分の制限

高血圧と尿蛋白の抑制のため、 6g/日未満の食塩の摂取制限が奨められています。味付けを薄味にする、醤油やソースなどをかけるときは一滴ずつ垂らしていくなどの工夫が効果的です。

カリウムの制限

カリウムは4.0mEq/L以上5.5mEq/L未満に管理することが奨められています。生野菜や果物に多く含まれるので、野菜は火を通して調理する、もしくは果物の摂取を控えるなどで制限します。
自分だけで管理することは難しいと思われますので、 受診時などに管理栄養士さんや医療スタッフと相談することが望ましいでしょう。

さらに詳しく:慢性腎臓病(CKD)の場合、食事で気をつけることはありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科

腎機能とクレアチニンは関係がありますか?

クレアチニンは血中の老廃物です。腎機能が悪くなると、尿から排出できず血中にたまって値が上昇します。

クレアチニン(Cre)は筋肉を動かすエネルギーを使った後に出てくる老廃物で、 腎臓で排泄される物質のため、 腎臓の働き(腎機能)が低下すると血液中にたまって値が上がります。この性質を利用して、 腎機能の指標である糸球体濾過量(GFR)や、Creクリアランス(Ccr)にはCreの値が用いられています。
Creは筋肉量の影響を受けやすいため、筋肉量が多いと腎機能が低く見積もられる、逆に筋肉量が少ないと腎機能が過大評価されてしまうので注意が必要です。

さらに詳しく:腎機能とクレアチニンは関係がありますか?監修医師大庭 悠貴虎の門病院分院 腎センター内科・リウマチ膠原病科 腎臓内科
もっと詳しく「慢性腎臓病(CKD)」を知る

慢性腎臓病(CKD)について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「慢性腎臓病・慢性腎不全」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 体のだるさはありますか?
  • 食欲がなく、食事量が減っていると感じますか?
  • 頭痛がありますか?あるいは頭が重いですか?
  • 皮ふにコブ状のものがある、または触れますか?
  • 息苦しさを感じますか?

慢性腎臓病(CKD)に関連する症状としては次の症状があります

特に関連する症状

次のような症状がある方はご注意ください。

意欲が低下している
自覚した時期
1か月以上前から
症状の頻度
初めての症状である
全身が痛む
症状の程度
違和感がある
症状の頻度
ほぼ毎日同じような症状がある
自覚した時期
1日以内

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この記事の監修医師

監修医師 阿部 吉倫

阿部 吉倫

内科

2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03