肥満症の治療薬は、糖尿病がある場合も使えますか?
2型糖尿病があることは、むしろ対象となる条件のひとつとされています。
肥満症の治療薬には、使用できる患者さんの条件が定められています。ここでは2型糖尿病との関係を解説します。
2型糖尿病がある場合の扱い
肥満症治療薬であるセマグルチド2.4mgの効能・効果は「肥満症。ただし、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る」とされており、 2型糖尿病があることは対象となる条件のひとつです(厚生労働省 最適使用推進ガイドライン)。
対象になる体格の条件
次のいずれかに該当する場合に限られます(厚生労働省 最適使用推進ガイドライン)。
- BMIが27kg/m²以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
- BMIが35kg/m²以上
なお、保険診療での使用には、基本的に6ヶ月以上の食事・運動療法の実施や、処方する医療機関の体制などにも条件があります。
糖尿病の治療薬としての使用
使えません。同ガイドラインでは「本剤は肥満症治療薬であり、2型糖尿病の治療を主たる目的として使用しないこと」とされています。あわせて「効能又は効果以外の美容・痩身・ダイエットなどの目的では使用しないこと」とも明記されています。
糖尿病の薬との併用
できません。セマグルチドを含む他の製剤や、その他のGLP-1受容体作動薬など、GLP-1受容体に作用する薬とは併用しないこととされています。処方にあたっては、これらがすでに処方されていないかを確認することが求められています。また、インスリンが必要な状態(インスリン依存状態)の方には投与しないこととされています。使用できるかどうかについては、内分泌内科や糖尿病内科などの医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
厚生労働省『最適使用推進ガイドライン セマグルチド(遺伝子組換え)(販売名:ウゴービ皮下注0.25mg SD、同皮下注0.5mg SD、同皮下注1.0mg SD、同皮下注1.7mg SD、同皮下注2.4mg SD)』令和5年11月 https://www.mhlw.go.jp/content/001169796.pdf.(参照 2026-10-05).
日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024(第13章 13-3)
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編集・監修基準について
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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