BMIが25kg/m²未満でも、内臓脂肪のために治療が必要なことはありますか?
あります。日本人はBMIが低くても内臓脂肪が蓄積している場合があります。
BMIが25kg/m²未満であっても、内臓脂肪が蓄積していれば治療の対象になることがあります。ここでは日本人に特有の事情と調べ方を解説します。
BMIが25kg/m²未満でも問題になる場合
日本人を含むアジア人は欧米人に比べ、低いBMIでも内臓脂肪の蓄積が多く、BMIで非肥満に分類される場合でも内臓脂肪の蓄積によるインスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)を認める例が散見されるとされています(糖尿病診療ガイドライン2024)。ただし、BMIが25kg/m²未満では通常「肥満症」には該当せず、生活習慣の改善や、血糖・血圧などの異常に応じた治療を行います。
該当する人の割合
男性の健診受診者を対象とした報告では、内臓脂肪の蓄積が認められたのは全受診者の17.2%、BMIが25kg/m²に達しない非肥満者では26.8%でした(糖尿病診療ガイドライン2024)。
内臓脂肪の調べ方
- ウエスト周囲長(腹囲): 立位・軽い呼気時に臍の高さで測定します。男性85cm以上、女性90cm以上で内臓脂肪の蓄積(100cm²以上)が疑われます
- 腹部CT検査: 内臓脂肪面積100cm²以上が内臓脂肪蓄積の基準値です
BMIに加えてウエスト周囲長を測り、体脂肪の分布に伴うリスクを評価する意義は、国際的な学会のコンセンサスステートメントでも強調されています。
内臓脂肪の蓄積で起こること
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積を基盤に、脂質の異常・血圧の高値・血糖の高値が重なるのうち2つ以上が重なる病態です。BMIが25kg/m²に達しない例でも内臓脂肪の蓄積を認める人が相当数いるため、はじめて受診したときにBMIだけでなく内臓脂肪を評価することが重要とされています。腹囲が気になる場合は、医療機関への受診をご検討ください。
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(参考文献)
日本糖尿病学会 編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』南江堂, 2024(第13章 13-3/13-5「メタボリックシンドロームとは何か?」)
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編集・監修基準について
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福岡ハートネット病院、井林眼科・内科クリニック 糖尿病・内分泌科 福岡ハートネット病院 糖尿病内科部長
井林 雄太 監修
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