肥満症
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更新日:2026/05/21
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肥満症について「ユビー」でわかること
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肥満症とはどんな病気ですか?
BMIが25以上の肥満に加え、肥満による特定の合併症があるときに肥満症と診断されます。医学的に減量が必要な病気です。
肥満症への対処法は?
食事療法や運動療法が基本です。それでも改善しない場合や高度肥満症では、薬物療法や外科治療が考慮されます。
肥満症の専門医がいる近くの病院はありますか?
肥満症の専門医がいる病院を見る肥満症のQ&A
- A.
はい、本当です。皮膚がこすれる部分の炎症や感染症、インスリン抵抗性による皮膚の黒ずみなど、さまざまなトラブルが起きやすくなります。
解説はい、「肥満症」になると皮膚にもさまざまなトラブルが起きやすくなるというのは本当です。 過剰な体脂肪は、体の内側だけでなく、最大の臓器である皮膚にも多くの負担をかけ、病気が発生しやすい環境を作り出してしまいます。
肥満症に関連して起こりやすい代表的な皮膚トラブルは以下の通りです。間擦疹(かんさつしん)と皮膚感染症
肥満によってできた皮膚のたるみやしわの部分(脇の下、足の付け根、乳房の下、お腹の段々など)は、皮膚同士がこすれ合い、汗や湿気がたまりやすくなります。このため、あせものような炎症(間擦疹)が起きたり、細菌やカンジダ(カビの一種)が繁殖して皮膚感染症を起こしたりしやすくなります。
黒色表皮腫(こくしょくひょうひしゅ)
首の後ろや脇の下、肘の内側などの皮膚が、ビロードのように厚く、黒ずんで見える状態です。これは、肥満症の根幹にある 「インスリン抵抗性(インスリンが効きにくい状態)」が原因で起こる皮膚の変化であり、糖尿病の前触れのサインとしても知られています。
皮膚の乾燥とかゆみ
肥満症の人は、皮膚のバリア機能が低下し、水分が蒸発しやすくなるため、皮膚が乾燥しやすくなります。乾燥はかゆみの原因となり、掻き壊すことでさらに皮膚の状態を悪化させる悪循環に陥ることがあります。
その他
血行不良によるうっ滞性皮膚炎や、皮下脂肪の炎症(脂肪織炎)、リンパ浮腫(リンパの流れが悪くなることによるむくみ)なども、肥満と関連して起こることがあります。
これらの皮膚トラブルは、生活の質を大きく低下させる原因となります。適切な体重管理は、皮膚の健康を保つうえでも非常に重要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本肥満学会. 肥満症診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版. 2022
Gil Yosipovitch et al. Obesity and the skin: skin physiology and skin manifestations of obesity. J Am Acad Dermatol. 2007, 56, 901-16. - A.
はい、深く関係します。肥満症は腎臓に過剰な負担をかけ、糖尿病や高血圧を介して、また直接的に腎臓の機能を悪化させる原因となります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るはい、「肥満症」は腎臓が悪くなる(慢性腎臓病:CKD)非常に大きなリスク因子であり、その影響は多岐にわたります。肥満症は、間接的にも直接的にも腎臓にダメージを与えます。

【間接的な影響】
肥満症は、腎臓病の二大原因である 「糖尿病」と「高血圧」を強力に引き起こします。
- 糖尿病:肥満によって引き起こされた高血糖状態が続くと、腎臓のフィルター役割を担う非常に細い血管(糸球体)が傷つき、機能が低下します(糖尿病性腎臓病)。
- 高血圧:肥満によって上昇した血圧が、腎臓の血管に常に高い圧力をかけ続けることで、血管が硬くなる「腎硬化症」を引き起こし、腎機能を悪化させます。
【直接的な影響】
肥満症は、糖尿病や高血圧がなくても、それ自体が直接腎臓に負担をかけます。
- 腎臓への過剰な負担:体重が増えると、体内の血液量が増加し、老廃物の量も増えます。これらを処理するために腎臓は通常より激しく働かなければならず、過労状態になります(糸球体過濾過)。この過労状態が長く続くと、腎臓は疲弊して機能が低下していきます。
- 脂肪細胞からの悪玉物質:肥満によって増えた脂肪細胞、特に内臓脂肪は、炎症を引き起こす物質を分泌します。この慢性的な炎症が、腎臓の組織にもダメージを与えます。
このように、肥満症はさまざまな経路を通じて腎臓の機能を悪化させるため、腎臓を守るためにも、体重を適正に管理することが非常に重要です。
- A.
はい、あります。肥満症はホルモンバランスを乱し、排卵障害を引き起こすため、月経不順や無月経、そして不妊の大きな原因となります。
解説はい、若い女性であっても、肥満症は月経異常や不妊の大きなリスク因子となります。年齢が若くても、過剰な体脂肪、特に内臓脂肪は女性の繊細なホルモンバランスに深刻な影響を及ぼします。
その主なメカニズムは以下の通りです。
ホルモンバランスの乱れ
脂肪細胞は、男性ホルモンを女性ホルモン(エストロゲン)に変える働きを持っています。肥満によって脂肪細胞が増えすぎると、必要以上のエストロゲンが作られてしまいます。この過剰なエストロゲンが脳に作用し、正常な排卵を指令するホルモン(LH、FSH)の分泌リズムを狂わせてしまうのです。
排卵障害
ホルモンバランスが乱れると、卵巣で卵子が正常に育たなかったり、育ってもうまく排出されなかったりする「排卵障害」が起こりやすくなります。これが、月経周期が長くなる(稀発月経)、月経が来なくなる(無月経)、あるいは月経があっても排卵していない(無排卵月経)といった月経異常の直接的な原因です。正常な排卵がなければ、妊娠することはできません。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)との関連
肥満は、排卵障害を引き起こす代表的な疾患である「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の発症や悪化に深く関わっています。PCOSは不妊の主要な原因のひとつです。
幸いなことに、肥満が原因の月経異常や不妊は、減量によって改善する可能性が高いです。体重を5〜10%減らすだけでも、ホルモンバランスが整い、自然な排卵や月経周期が回復することが多く報告されています。将来の妊娠を考えるうえで、適正な体重を維持することは非常に重要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本肥満学会. 肥満症診療ガイドライン2022. ライフサイエンス出版. 2022
José Bellver et al. Obesity and poor reproductive outcome: the potential role of the endometrium. Fertil Steril . 2007, 88, 446-51. - A.
はい、深く関係があります。肥満、特に首周りの脂肪は、睡眠中に空気の通り道(気道)を狭くし、息が止まる原因になります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るはい、睡眠中に息が止まる症状、すなわち「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)」は、「肥満症」と非常に深い関係があります。実際、肥満は閉塞性睡眠時無呼吸症候群の最も大きなリスク因子とされています。

その理由は、体重が増加すると、体だけでなく首周りや、喉の奥にある舌の付け根、軟口蓋(喉ちんこの周り)にも脂肪が蓄積するからです。
起きている間は筋肉が働いているため気道は十分に開いていますが、眠ると全身の筋肉がゆるみます。このとき、喉周りに脂肪が多いと、その重みで気道が簡単に狭くなったり、完全に塞がってしまったりします。この気道の閉塞が、いびきや、一時的に呼吸が止まる「無呼吸」の原因となるのです。
特に、BMIが高い(肥満度が高い)ほど、また、首が短く太い人ほど、睡眠時無呼吸症候群を発症するリスクは高くなります。
一方で、この関係は逆もまた真なりで、睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が悪化すると、食欲を増進させるホルモンが増加し、さらに太りやすくなるという悪循環に陥ることもあります。
幸いなことに、肥満が原因の睡眠時無呼吸症候群は、減量によって劇的に改善することが多く、治療の第一歩として食事療法や運動療法による体重管理が非常に重要となります。 - A.
心不全、呼吸不全、重症糖尿病合併症(腎不全、失明、壊疽)、肝硬変・肝がん、関節障害による寝たきり、精神的・社会的な機能喪失などがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る肥満症は、単なる体重の増加ではなく、過剰な体脂肪の蓄積によって健康に悪影響を及ぼす状態を指します。
肥満症が進行すると、生命に関わる深刻な合併症を引き起こすことがあります。
末期症状としては、心不全、呼吸不全、肝硬変、寝たきりなどがあります。
心血管系では、心臓に過剰な負荷がかかり心不全を起こしたり、血管が硬く狭くなる動脈硬化が進行し、心臓に血液が届かなくなる心筋梗塞を起こすことがあります。
呼吸器系では、肥満低換気症候群により呼吸不全に至ったり、睡眠時無呼吸症候群により心不全や突然死のリスクが高まることがあります。
代謝系では、2型糖尿病が進行し、糖尿病性腎症、網膜症、神経障害などの合併症が進行したり、アルコールを飲まない人にも起こる「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:肝臓に脂肪がたまる病気)」から肝硬変や肝がんに至ることがあります。
整形外科的・生活機能では、重度の関節障害により歩行困難や寝たきりになることがあります。
精神・社会的な影響としては、うつ病や社会的孤立、就労困難や経済的困窮などが挙げられます。
これらの合併症は、いずれも早期の介入・治療によって予防・改善が可能です。
肥満症は、末期になる前に適切な医療的支援を受けることが極めて重要です。
監修医師
診療科・専門領域
- 内科
- 糖尿病内科
- 内分泌・代謝内科